16Personalities性格診断テストを「MBTI®」だと思って受けられた方へ

MBTIは他の性格検査とは異なります。MBTI(エムビーティーアイ:Myers-Briggs Type Indicator)は、個人をタイプに分類したり、性格を診断したりすることが目的ではありません。回答した個人一人ひとりが、自分の心を理解するための座標軸として用いることを最大の目的にしています。

「ユングのタイプ論をおもしろおかしく掲載しているホームページ」等によって「タイプ診断」を経験された皆様へ

まずはMBTIそのものに興味を持ってくださりありがとうございます。しかし皆さんが回答された無料の16Personalities性格診断テストは、MBTIとは全く別のもので、質問も結果の出し方も、正式なMBTIとは全く異なります。しかし、ISTJやENFPなど、アルファベットをつかってタイプを表しているのは、MBTIをまねたもののため、皆さんが勘違いしてしまうのも無理はありません。

皆さんのなかには、「ちょっと遊ぶ」レベルで受けただけの方もおられるかもしれませんが、性格を「遊ぶ」だけで、人はいろんなインパクトを与えたり受けたりしています。たとえば、本来MBTIのタイプはそんな理論がベースになっていないにもかかわらず、「自分は〇〇〇〇タイプだから、こういう人なんだ」と、まるで自分のタイプが永遠に変わらないかのようにとらえてしまうと、自分で自分をその型にはめてしまい生きづらくさせたり、成長を止めたりしてしまう危険があります。また、他者に対して、「あの人は、〇〇〇〇タイプだから、そういうことするんだ」というように、タイプと行動をすべて結びつけるようなとらえ方をすると、知らず知らずに相手を誤解することに拍車がかかったり、何でもタイプにあてはめてしまうことで、相手を傷つけていることも起こります。

ご存知の通り、日本では血液型と性格をむすびつけるのが一時流行りましたが、「何型?」ときかれて、「A型です」と答えると、すぐさま「だから几帳面なんだ」というようなやりとりを日本ではよくします。軽い気持ちの話でも、「決めつけられた」感を覚え、愉快な思いをしていない人が少なからずいます。しかし、血液型と性格の関係はいまでは何の根拠はないことは立証されています。

人の心は、だれもが深く、複雑なものです。MBTIは、その複雑で深淵なこころを、スイスの精神科医であったC.Gユングが長い時間かけて提唱した理論を実際的なレベルで一人一人が的確にこの世の一人しかいない自分をより深く分析し、一人ひとりが自分を継続的に成長させたり、最大限に活かしながら、他者との違いを深いレベルで理解することで、自分の成長につなげたり、変化の激しい時代において、大切な自分自身を見失わないために、マイヤーズとブリッグスという親子が、ユングの許可を得て、私財を投じて心理検査として20年以上かけて開発したのです。そしてMBTIの日本版は、MBTIの原版をそのまま翻訳機にかえて訳して提供しているのではなく、異文化に精通し、心理の臨床家として実績も、社会人としての実績もある、当協会の代表理事が、メールのやりとりがない時代に、マイヤーズらと同じく私財を投じて、米国のMBTIの出版会社やMBTIがすでに普及していたヨーロッパやアジア諸国に実際に足を運び、学びを深め、日本の文化や日本人にあったものとして、諸外国の専門家の指導もうけながら、丁寧に開発されたものです。

皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、「First Do Not Harm(なににかえても、人に危害をあたえてはいけない)」と、いうヒポクラテスの言葉ですが、弊協会は、のぞんだ誰もが、ユングが提唱した人生の羅針盤であるタイプ論の恩恵をうけられるように、そしてMBTIが間違った形で紹介されることがないように、2000年から、MBTIを適切に取り扱える専門家の育成にも力を入れ、慎重にMBTIを展開してまいりました。

だれもが、「自分でも知らない自分が存在する自分」がいます。そして誰もが深くて複雑な心理を持っています。そのために、自分や他者の性格を知るための心理検査は、自分だけでやると、本来深くて豊かな自分の心を、今現在自分がわかっている範囲で決めつけてしまい、そうすることで自分の成長を妨げてしまう危険もあります。また他人に対して「あの人は、○○○〇タイプだから、そういうことするんだ」というようなとらえ方をすると、知らず知らずに、分断しようとする心理が働いたり、それが極端になると、いじめのような行為に出てしまうことさえあります。

また18歳以下の方にとっては、MBTIは不適切な検査です。それはMBTIというメソッドをつかって自分を分析するには、深くて複雑な心と向きあう作業ですので、受ける本人は、「自分たる所以」というものをある程度もっている必要があるからです。当然、年齢に関係なく15歳でも自分たる所以を持っておられる方もいるでしょう。もしあなたが18歳以下で、それに該当すると思われるかたは、直接弊協会にご連絡いただければ、ご自分の意向を伺いながら、どのようなかたちがベストか一緒に考えることが可能です。

ただ何歳であっても、ひとりで、診断ツールのようなもので、タイプを決めつけたりしないようにしてください。かならずMBTIの専門家の支援をうけながら、自分の分析を適切に深めてください。

最後に、公式ホームページや、認定ユーザーを名乗れない方のブログやサイトそして動画は「MBTI」という名称を使用している場合が多いですが、そもそもMBTIは日本において商標登録されているものであるところ、商標法上、商標権を侵害することは禁じられており、商標権を侵害する場合には、損害賠償又は刑事罰(10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金)の対象となります(商標法第78条)。また、MBTIの信頼を損ねるようなサイトや動画については、少なくとも不法行為に基づく損害賠償請求の対象となる可能性があります(民法第709条)。すでに弊協会には、いくつかのサイトをみて、「私のタイプは自殺しやすいタイプとかかれていて、不眠症になった」、「将来このタイプだと貧乏になるといわれ、絶望している」や、「自分のタイプは悪い母親になるといわれ、ショックから抜け出せない」と号泣されながら電話してこられるかたなど、跡を絶ちません。もし皆さんのなかにそのようなサイトや動画を作られている方がいたり、あなた自身がサイトや動画のクリエイターの場合には、状況をご理解いただき、速やかなる対応をお願い致します。

心は、自分ではおどろくほどに、深淵で、複雑です。そして、時代は、もう令和です。技術の進歩が目まぐるしい時代です。動物占いのように人を簡単にカテゴライズするような心の扱いが流行ったのは平成です。血液型と性格を結びつけるという発想は昭和初期の時代のもので、いずれも何の根拠もありません。

せっかくMBTIに興味を持ってくださったのであれば、是非、公式なMBTIを国際規格のトレーニングを受けたMBTIの有資格者の支援のもと、受けてみてください。そこでいままで自分でも気づかなかった、本当の自分と、納得して、出会えるはずです。エディージョーンズが率いたラグビー日本代表は公式MBTIを受け、チームビルディングの礎にしました。大活躍している大谷翔平選手のいるメジャーリーグは、すくなくともイチロー選手がマリナーズに移籍したときには、どのチームでも選手だけでなくコーチも公式MBTIを受け、自分の分析を的確にし、自分をいかしながら、他者を活かす方法を学んできています。
ところで、学生がキャリア選択をする際に、まずは適性をみようという発想になりがちですが、その前に自分の分析が不可欠です。欧米諸国では、キャリア選択、あるいは進路選択時に、正式なMBTIを専門家の支援のもと受けることで、まずは自分の理解をしっかりしたうえで、選択をしています。

今回のことをきっかけに、一人でも多くの方が、ご自分の大切な心を、根拠なき考えが動画に惑わされたりふりまわされるのではなく、もっと大切にあつかって、ちゃんと向き合って、自分を成長させる指針を得る機会にしてくださったら、これほどうれしいことはありません。そして公式のMBTIが提供できる、自分や他者を理解する新たな視点や豊かな知恵をたくさん享受くださったらと思います。公式のMBTIは、まずはMBTIの専門家の支援のもと自分の分析をじっくり納得するまでおこないつつ、その過程で他者への理解もふかまるフレームワークです。自分の理解を深めた分他者の理解も深まるからです。そしてさらに、その気づきは、日常の人間関係にまで知恵として応用でき、対立を未然に防ぐためになにをしたらよいか、より健全な人間関係のためにどうしたらよいのかについても指針が得られます。さらに、選択肢が沢山あるなかで、自分が本当にやりたいことはなんなのか、あるいは自分のなにを改善したらもっと自分が発揮できるのだろうか、どうしたら自分に対してもっと自信をもてるようになるのか、など、いろんな観点で自分を分析し、理解を深め、あなたが主役のあなたの人生をより豊かにするための羅針盤を得られます。

是非、「正式なMBTI」のドアを、叩いでくださればと幸いです。

一般社団法人日本MBTI協会
代表理事 園田 由紀

🄬MBTI is trademark of the Myers & Briggs Foundation Inc,.in the United States and other countries.

*正式なMBTIを受検されたい方は、身近にMBTI認定ユーザーという資格を持っている方がいらしたら、その方に相談ください。大学生であれば、大学のキャリア相談室に勤務されている方のなかに資格を保持しておられる方も多くいらっしゃいます。それ以外の方は、下記にてお受けいただくことができます。

MBTIに興味を持たれ、体験してみたい方は

MBTI体験セッション(有料)

MBTIについての正確な情報は

「一般社団法人 日本MBTI協会」

E-mail: info@mbti.or.jp

URL: https://www.mbti.or.jp

MBTIの正式な出版物の問いあわせは

「JPP株式会社」

E-mail: info@jppjapan.com

URL: https://www.jppjapan.com/

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