実際の導入例および論文のご紹介

「『元気』になり、寛容にもなるMBTIの社内研修」
(大手薬品メーカーC社人事部人材育成グループ)

出典:Japan-APT ニューズレター №1

 MBTIを使った、いわば「自分を知り、自分をさらけだす」二時間を過ごすと、かならず参加者は元気になり、周りに対して寛容になる。これが、半年あまりの社内研修で得た結論である。

 この間、新入社員、中堅社員、そして管理職と二百人以上の社員に自分のタイプを知ってもらったことになる。

 やり方は、園田由紀先生直伝のプログラム。特性論対タイプ論、ホテルの予約 (RTとBFT)から始まり、四指標を説明した後に、レポートを配り、SN演習、TF演習をへてBFTの決定までを二時間程度にまとめている。タイプダイナミクスは、めったに説明しない。この話をすると途端にノリが悪くなるからである。おそらく、「内外」の理解に時間がかかるのだろうと推測している(単に私の説明が下手なだけかもしれないが)。

 グループでMBTIのフィードバックを経験した方は、おそらく同じような体験をしておられることと思うが、一番盛り上がるのがSN演習。Nタイプの(ひらめきによる)一見ハチャメチャな文章や、Sタイプのまじめともとれる事実に基づく文章を前にすると一目瞭然、参加者はタイプを実感してくれる。S側N側双方から必ず茶々がはいる。

 自分のタイプを確認してもらった後、「こういう議論、会社でも経験していませんか?」と聞くと、必ず大うけとなる。N側に元気のいいムードメーカー的な社員がいようものなら、爆笑の渦になること請け合いである。この演習のヒーローはどうしてもNになりやすい。だから意識して「補完しあう」を強調することにしている。

 はじめの頃、本当にSNの指向がはっきり出るか心配だった。しかし案ずるより生むが易し、Nはまず間違いなくNとなる。Sは、会社では童話風の文章になることはまれで、理科の教科書風になるか、「今年の秋田は雪が少ない」といった週刊誌風とでも言った調子になりやすい。

 TF演習では「ハワイ」を「フィレンツェ」に変えている。業務で海外に行く社員が多いのでハワイではのりが悪かろうと想像したためである。場所にかかわりなく、それなりに議論が続くのが不思議なところである。

 今後は、MBTIで得られる「元気」を使って、チームビルディングやコミュニケーションに応用していきたいと秘策(?)を練っているところである。

日本におけるMBTIの導入事例

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