実際の導入例および論文のご紹介

選手の性格を知るためのMBTI

ラグビーチームでの活用事例

昨年、ラグビーブームに火を付けた五郎丸選手とともに、エディ・ジョーンズ監督のことは思い出す方も多いだろう。
かれは、2011年12月、ラグビー日本代表ヘッドコーチに内定し、2012年4月に正式就任した。同年6月にウェールズ代表から初勝利をあげるなど日本チームの向上に貢献した。そして、なにより日本中を沸かせたのは、2015年ラグビーワールドカップでは世界的な強豪チームである南アフリカ代表に勝利し、24年ぶりにワールドカップ2勝目を勝ち取ったことだ。

そのジョーンズ氏が、語りつくした1冊がある。その中で、チーム作りにMBTIが一役買ったことにふれている。以下に、わずかだが、その記事をご紹介しよう。スポーツの世界でもMBTIが有効であることがよくわかる。

「選手は一人ひとり、違った個性を持つ。すべての選手のことをより深く知ることは、チーム作りをする上で欠かせない。
そのために、エディさん(元ラグビー日本代表ヘッドコーチ、エディー・ジョーンズ氏)は心理学的なアプローチを導入したこともある。それが「MBTIだ。MBTIは「マイヤーズ・ブリッグス・タイプ・インディケーター」という心理検査の略称で、質問項目は全部で93問あり、二者択一方式で実施時間は20分前後。
ただしその回答によって受検者の性格を診断したり、評価したりするわけではなく、有資格者(ファシリテーター)がその検査結果をもとに受検者に対してフィードバックを与えるのが特徴だ。受検者とファシリテーターとの話し合いによって、自己理解をより深めることを目的としている。
エディーさんは、サントリーでこのMBTIを最初に導入しているが、NLF(アメリカンフットボール)のサンフランシスコ・フォーティナーズのヘッドコーチで、3度のスーパーボール制覇を誇るビル・ウォルシュの著書に「MBTIは有効だ」と書いてあったのが実施するきっかけだたっという。

「ファシリテーターが検査の結果をもとにして選手に質問(エクササイズ)をしていきます。それによって、選手たちが自分の性格を知るというプロセスが興味深かった。サントリーでは選手たちが回答するのに時間がかかったのが印象的でした。単純な二者択一なのに(笑)。『これはどういう意味なのかな?』と余計なことを考えすぎていたんだと思います。正解はない検査なのに」。

(参考文献:エディ・ジョーンズとの対話・コーチングとは「信じること」;聴き手&著者・生島淳 文藝春秋、2015年刊より一部引用)

日本におけるMBTIの導入事例

実際の導入例および論文のご紹介

トップにもどる